中皇命(なかつすめらみこと) 巻1-4
   天皇の、宇智の野に遊猟(みかり)しましし時に、
   中皇命の間人連老(はしひとのむらじおゆ)をして献(たてまつ)らしめたまへる歌

  たまきはる 宇智の大野に 馬並(な)めて
  朝踏ますらむ その草深野(くさふかの)
口訳   宇智の大野に馬をならべて、今ごろは朝の猟をしておいでであろう。その草深い野よ。
場所  五條市岡町・荒坂峠 (揮毫者・武者小路実篤)
原文    天皇、遊猟内野之時、中皇命使間人連老献歌
  玉剋春 内乃大野尓 馬數而 朝布麻須等六 其草深野
写真 
JR北宇智駅西方の高原地帯から吉野川まで広がる金剛山のすそ野は古代の狩猟地、宇智の大野です。
夜明けのすがすがしい宇智の大野で、舒明天皇とお供の人たちは馬に乗り、草を踏みわけ獲物を追っている。
中皇命は飛鳥の都に居て、天皇が遊猟を楽しんでいるさまに思いをはせています。
2011.11.26



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