長皇子(ながのみこ) 巻1-84
   長皇子(ながのみこ)の志貴皇子と佐紀の宮にしてともに宴(うたげ)せる歌
  秋さらば 今も見るごと 妻ごひに
  鹿鳴かむ山ぞ 高野原(たかのはら)の上
口訳   秋になると、ご覧のように、妻恋の鹿の声が聞こえてくる山です、この高野原の上は。
場所  奈良市朱雀・近鉄高の原駅出口 (揮毫者・福山国生)
原文    長皇子與志貴皇子於佐紀宮倶宴歌
  秋去者 今毛見如 妻戀尓 鹿将鳴山曽 高野原之宇倍
写真  
2013.1.13
 長皇子は天武天皇の第七皇子。
 従兄弟の関係にある志貴皇子(天智天皇の第四皇子)と佐紀宮において宴せられたときの歌。
 ともに天皇の血をひきながら華々しい政治の舞台に立つことのなかった二人。
 「高野原の上」は、今の奈良市佐紀町付近の山。
 



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