藤原鎌足 巻2-95
   内大臣藤原卿の采女(うねめ)安見児(やすみこ)を娶(ま)きし時に作れる歌
  われはもや 安見児(やすみこ)得たり 皆人(みなひと)の
  得かてにすといふ 安見児得たり  
口訳   私は安見児を、私のものにしましたぞ。誰もが手に入れることができないという安見児を。
原文    内大臣藤原卿娶采女安見児時作歌
  吾者毛也 安見兒得有 皆人乃 得難尓為云 安見兒衣多利
場所  桜井市多武峰・談山神社 (揮毫者・遠藤周作)
写真  

 
2011.5.7
場所  滋賀県大津市錦織2丁目・大津京シンボル緑地 (揮毫者・目方信(大津市長))
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2021.1.30
内大臣・藤原鎌足が、采女の安見児を娶ったときに詠んだ歌です。
采女というのは、天皇の食事に奉仕した女官のことで、郡の次官以上の者の子女・姉妹で容姿に優れた者が貢物として天皇に奉られました。
天皇以外は近づくことができず、臣下との結婚は固く禁じられました。
この歌は、鎌足が安身児という采女を我が物にした喜びの歌であり、もちろん天智天皇の許しを得てのことでしょう。
鎌足が有頂天になっている様子が目に浮かびます。



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