柿本人麿 巻3-428
   土形娘子(ひぢかたのをとめ)を泊瀬の山に火(やき)葬(ほふ)りし時に、柿本朝臣人麿の作れる歌
  隠口(こもりく)の 泊瀬の山の 山の際(ま)に
  いさよふ雲は 妹にかもあらむ
口訳   泊瀬の山々のあたりにいつまでも去りかねている雲。
  あれは、亡くなった妻の姿を変えた形なのだろうか。
場所  桜井市脇本・朝倉小学校前 (揮毫者・堀口大学)
原文    土形娘子火葬泊瀬山時、柿本朝臣人麿作歌
  隠口能 泊瀬山之 山際尓 伊佐夜歴雲者 妹鴨有牟
写真
2011.11.30
「こもりくの」は「泊瀬」にかかる枕詞。
「泊瀬」は「果つ狭(せ)」、古代大和朝廷の聖地であり、葬送の地でもありました。



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