中臣女郎(なかとみのいらつめ) 巻4-675
   中臣女郎の大伴宿禰家持に贈れる歌
  をみなへし 佐紀沢(さきさは)に生ふる 花かつみ
  かつても知らぬ 恋もするかも
口訳   女郎花が咲く佐紀沢に咲いている花かつみ、という風に、かつてない恋に落ちているのです、私は。
場所  奈良市池上東町・池上池畔、磐之媛陵南側 (揮毫者・山田勝香(書家))
原文    中臣女郎贈大伴宿禰家持歌
  娘子部四 咲澤二生流 花勝見 都毛不知 戀裳摺可聞
写真  
2012.3.10
平城宮の北辺は今も佐紀町と呼ばれています。
佐紀から北方には大きな陵墓がいくつもあります。

磐之媛命は、古墳時代の皇妃。葛城襲津彦の娘。孝元天皇の男系来孫(古事記では玄孫)。
仁徳天皇の皇后で、履中天皇・住吉仲皇子・反正天皇・允恭天皇の母。
仁徳天皇2年(314年)立后。
とても嫉妬深く、仁徳天皇30年(342年)、彼女が熊野に遊びに出た隙に夫が八田皇女(磐之媛命崩御後、仁徳天皇の皇后)を宮中に入れたことに激怒し、
山城の筒城宮(現在の京都府京田辺市)に移り、同地で没した。



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