薩摩目(さかん)高氏海人(たかうじのあまひと) 巻5-842
    大宰帥大伴卿の宅の宴の梅花の歌
  わが宿の 梅の下枝(しつえ)に 遊びつつ
  鶯鳴くも 散らまく惜しみ
口訳   わが家の梅の下枝に遊びながら鶯が鳴いているよ。梅の散るのを惜しんで。
原文    大宰帥大伴卿宅宴梅花歌
  和我夜度能 烏梅能之豆延尓 阿蘇●都々 宇具比須奈久毛 知良麻久乎之美
                          ●は「田」へんに「比」
場所  鹿児島県薩摩川内市中郷・万葉の散歩道 (揮毫者・平国蔵)
写真  

  
2020.2.17
薩摩川内市の歴史資料館の裏手の川筋に15基の万葉歌碑が建っており、そのうちのひとつです。

鶯は警戒心の強い鳥だから実際には姿は見えなかっただろうと思われますが、
その鳴き声から梅の上枝に止ると花が散ってしまうから、下枝に止まって鳴いているのだろうと考えたのでしょう。
優美な歌です。



トップページへ