元興寺の僧(ほふし) 巻6-1018
   十年戊寅に、元興寺の僧のみづから嘆ける歌
  白玉は 人に知らえず 知らずともよし
  知らずとも 我れし知れらば 知らずともよし
口訳   白玉は世間に知られず知らずともよい。知られなくとも、この私が知っていれば、世間が知らずともよいではないか。
場所  奈良市中院町・元興寺極楽坊境内 (揮毫者・杉本健吉(画家))
原文    十年戊寅元興寺之僧自嘆歌
  白珠者 人尓不所知 不知友縦 雖不知 吾之知有者 不知友任意
写真  
  

2021.12.21
元興寺は、飛鳥に建立された法興寺(飛鳥寺)の別院として平城京に建立された寺。
奈良時代は広大な寺域に金堂、講堂、塔、僧坊などが建ち並び、興福寺や東大寺と並ぶ勢力を誇っていた。
室町時代に入って建物の多くを焼失している。



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