未詳 巻7-1337
   草に寄せたる
   葛城の 間の草野(かやの) 早(とく)知りて
   標(しめ)刺さましを 今ぞ悔しき
口訳    葛城の間の草野を早く知って、恋の誓いの標をしておけば良かった。
  今は、とても残念です。
原文    寄草
   葛城乃 間草野 早知而 標指益乎 今悔拭
場所  御所市高天・橋本院駐車場入り口 (揮毫者・中野南風)
写真    

    
2022.4.28
草野は屋根材の最高級品とされた茅(かや)の群生地のことで、
当時このあたりに生い茂っていたようです。
この歌は「草に寄せたる」に分類されているので、草野は若く美しい女性のたとえとされ、
標刺すは我がものにすること。
目を付けていた女性が、知らない間に他人と一緒になった悔しさを詠っています。

橋本院は四季折々の山花が美しく、葛城古道が境内をとおっています。
御朱印をお願いしたら、お茶をもてなしていただきました。
桜の写真を見せていただきながらゆっくり休ませていただきましたが
とても心がやすまりました。
身体の痛みをしばし忘れることができた時間でした。



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