志貴皇子 巻8-1418
   志貴皇子の懽(よろこび)の御歌
  石ばしる 垂水の上の さ蕨(わらび)の
  萌え出づる春に なりにけるかも
 
口訳   岩の上を激しく流れる滝のほとりの
  蕨が萌え出る春になったんだなあ。
原文    志貴皇子懽御歌
  石激 垂見之上乃 左和良妣乃 毛要出春尓 成来鴨
場所  長野県千曲市上山田・千曲川萬葉公園南側 (揮毫者・川村龍洲)
写真  


2013.4.21
わらび、ぜんまいの類は山野草摘みの代表的なもので、早春の風景と切り離せません。
地下茎から春に芽が出て、こぶしを丸めたような形をしています。
この頃の若芽が食べ頃です。
「さ蕨」の「さ」は「早い」という意味の「接頭語」。
春を迎えた喜びと、生命の躍動感が感じられます。



トップページへ