鏡王女 巻8-1419
   鏡王女の歌一首
  神奈備の 伊波瀬の社の 呼子鳥(よぶこどり)
  いたくな鳴きそ わが恋まさる
口訳   神奈備の伊波瀬の森に鳴く呼子鳥よ。そんなにはげしく鳴かないでおくれ。
  そんなに鳴いては、私があの人を恋しく思う心が増すばかりだから。    
原文    鏡王女歌一首
  神奈備乃 伊波瀬乃社乃 喚子鳥 痛莫鳴 吾戀u   
場所  生駒郡三郷町立野・磐瀬の杜 (揮毫者・上田義久)
写真  


2014.11.2
鏡王女の素性は謎に包まれており、額田王の姉という説もある。
また、鏡王女には舒明天皇の皇女ないし皇孫だという説もある。
はじめ天智天皇の妃だったが、後に藤原鎌足の正妻となる。
鎌足の病気平癒を祈り、天智天皇8年(669年)に山階寺(後の興福寺)を建立した。
現在、墓所に比定されているのは奈良県桜井市にある小墳丘で、舒明天皇陵の近所にあり、談山神社の管理となっている。



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