紀朝臣鹿人(きのあそみかひと) 巻8-1549
   典鋳正(てんちうのかみ)紀朝臣鹿人(きのあそみかひと)の、
   衛門大尉(ゑもんのだいじよう)大伴宿禰稲公(おほとものすくねいなきみ)の跡見(とみ)の庄(たどころ)に至りて作れる歌

  射目(いめ)立てて 跡見(とみ)の岳辺(をかべ)の 瞿麦(なでしこ)が花
  ふさ手(た)折(を)り われは行きなむ 寧楽人(ならびと)の為
口訳   跡見の丘辺に咲くなでしこの花。その花をたくさん持っていこう。奈良で待つ人のために。
場所  桜井市桜井・等弥神社境内 (揮毫者・二条弼基)
原文    典鋳正紀朝臣鹿人、至衛門大尉大伴宿禰稲公跡見庄作歌
  射目立而 跡見乃岳邊之  瞿麦花 総手折 吾者将去 寧楽人之為
写真  
2011.12.9
歌碑は、等弥神社の上社に向かって左側に建っています。

「射目」は古代人が狩りに使った楯状のもの。
目だけ見えるように小さい穴をあけ、姿を隠しながら獣を弓で射た。



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