未詳 巻9-1795
   宇治若郎子(わきいらつこ)の宮所の歌
  妹らがり 今木の嶺に 茂り立つ
  嬬松の木は 古人見けむ
口訳   宇治若郎子の宮所の歌
  恋人の墓の許に今やって来た。
  今木の嶺に茂り立ち、私の訪れを待っている亡き妻の葬られた、その松の木は昔に宇治若郎子の死を同じように見たでしょうか。
原文    宇治若郎子宮所謌
  妹等許 今木乃嶺 茂立 嬬待木者 古人見祁牟
場所  京都府宇治市宇治・仏徳山(大吉山)頂上展望台 (揮毫者・西本大透)
写真  

  


2021.1.9
「宇治若郎子」応神天皇の皇子。義兄(後の仁徳天皇)と天皇位を譲り合い、義兄を天皇位につけるため宇治の宮で自殺したとされる。
「古人」宇治若郎子をさす。






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