未詳 巻12-3009
   
  橡(つるばみ)の 衣解き洗ひ 真土山
  本(もと)つ人には なほしかずけり
口訳   つるばみで染めて作った着物を洗濯して、また打って柔らかくしてくれる。
  昔から連れ添った妻にまさるものはない。
  
場所  和歌山県橋本市隅田町真土 (揮毫者・鈴木重隆)
原文    
  橡之 衣解洗 又打山 古人尓者 猶不如家利
写真 
2013.8.15
橡(つるはみ)とはクヌギの実(どんぐり)で、そのカサから出る煎汁を染料に用いられた。
橡で染める衣は麻の衣だが、それは洗うと硬くなるそうで、それで砧(きぬた)で「また打ち」するのだそうです。



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