未詳 巻13-3331
   挽歌
  隠口(こもりく)の 長谷(はつせ)の山 青幡(あをはた)の 忍坂(おさか)の山は 走出(はしりで)の
    宜(よろ)しき山の 出立(いでたち)の 妙(くは)しき山ぞ あたらしき 山の 荒れまく惜しも
口訳   長谷の山である、忍坂(おさか)の山は、地形が素敵な山です。たたずまいの立派な山です。
    そんな山が荒れてゆくのが本当に惜しいことです。
原文    挽歌
  隠来之 長谷之山 青幡之 忍坂山者 走出之 宜山之 出立之 妙山叙 惜 山之 荒巻惜毛
場所  桜井市金屋・初瀬川畔 (揮毫者・有島生馬)
写真  


2011.11.22
背景の三輪山が美しいです。
場所  桜井市忍阪・生根神社境内 (揮毫者・有島生馬)
写真  

  


2012.4.30
美しい人が亡くなったのを、葬った山に寄せて惜しんだ歌。「隠口の」は「泊瀬」にかかる枕詞。「青旗の」は「忍坂」にかかる枕詞。



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