未詳 巻14-3353
   遠江国の相聞往来の歌
  あらたまの 伎倍(きへ)の林に 汝(な)を立てて
  行きかつましじ 寝(い)を先立(さきだ)たね
 
口訳   あらたまの伎倍の林におまえを立たせたまま旅立つなんてとてもできない。
  行く前に一緒に寝かせてよ。
場所  静岡県浜松市浜北区貴布祢・浜北文化センター (揮毫者・犬養孝)
原文    遠江國相聞往来歌
  阿良多麻能 伎倍乃波也之尓 奈乎多弖天
  由伎可都麻思自 移乎佐伎太多尼
   
写真  


2018.2.17
麁玉(あらたま)は現在の浜松市浜北区宮口地区内の地名で、
昔の機織り工人たちの集落をを伎倍(きべ)といったそうです。
この歌は旅立ちの見送りの歌と思われます。
2018.2.17



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