未詳 巻14-3354
   遠江国の相聞往来の歌
  伎倍人(きへひと)の 斑衾(まだらふすま)に 綿さはだ
  入りなましもの 妹が小床(をどこ)に
 
口訳   伎倍の人の、まだら模様のふとんには綿がたくさん入っているというが、
  私もあの娘の床にたっぷり入って共寝をしてくればよかった。
場所  静岡県浜松市浜北区平口・万葉の森公園 (揮毫者・犬養孝)
原文    遠江國相聞往来歌
  伎倍比等乃 萬太良夫須麻尓 和多佐波太
  伊利奈麻之母乃 伊毛我乎杼許尓
   
写真  

  


2018.2.17
遠江(静岡県)の東歌。
伎倍(きべ)とは浜松市浜北区にある地名。
伎倍人は渡来人で、織機や治水など技能にすぐれていたそうです。
衾は掛け布団のような夜具で袖の付いているものもあります。
ただし、入っている綿は木綿ではなく絹綿でした。
2018.2.17



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