東歌 巻14-3399
   信濃国の相聞往来の歌
  信濃路は 今の墾道(はりみち) 刈りばねに
  足踏ましなむ 沓はけ我が背
  
口訳   信濃路は今切り開いたばかりの道。
  切り株に足を踏みつけなさいますな、沓をおはきなさい、あなた。
    
原文    信濃國相聞往来歌
  信濃道者 伊麻能波里美知 可里婆祢尓 安思布麻之奈牟 久都波気和我世
場所  長野県千曲市上山田・千曲川萬葉公園南側 (揮毫者・田中信雄)
写真  

  
2013.4.21
若い妻が旅に出る夫を気遣って詠んだ歌。
和銅6年(713年)、信濃(長野県)と美濃(岐阜県南部)の国境に吉蘇路(きそじ)が開通しました。12年がかりの工事でした。
沓は正式には革製で、ふつうは布や藁(わら)、木などで作られましたが、一般庶民の多くは素足でした。



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