未詳 巻15-3654
   筑紫の舘に至りて遥かに本郷(もとつくに)を望みて、悽愴(いた)みて作れる歌
  可之布江(かしふえ)に 鶴(たづ)鳴き渡る 志賀の浦に
  沖つ白波 立ちし来(く)らしも
   一(ある)は云はく、満ちし来(き)ぬらし
口訳   香椎の入り江に鶴が鳴いて渡っていく。それを見ると、志賀の浦に沖の白波が立って来るらしいよ。
原文    至筑紫舘遥望本郷悽愴作歌
  可之布江尓 多豆奈吉和多流 之可能宇良尓 於枳都之良奈美 多知之久良思母
   一云 美知之伎奴良思
場所  福岡県福岡市東区志賀島・志賀中学校 (揮毫者・春日和男・九州大学文学部教授)
写真  



  
2016.7.10
可之布江とは香椎の訛りとされています。
志賀島第7号碑といわれています。



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