日本書紀歌謡 116 斉明天皇
   
  今城なる 小丘(をむれ)が上に 雲だにも
  著(しる)くし立たば 何か嘆かむ
口訳   今木の小丘の上にせめて雲だけでも、はっきり立つなら何を嘆くことがあろうか。
場所  吉野郡大淀町今木・泉徳寺仁王門横 (揮毫者・未詳)
原文    
  伊磨紀那屡 乎武例我禹杯爾 倶謨娜尼母 旨屡倶之多多婆 那爾柯那皚柯武
写真  

  
2014.7.29 
斉明天皇四年(658年)、斉明天皇の孫で唖の建王(たけるのみこ)が八歳にして亡くなられました。
日本書紀は斉明天皇の嘆きの深さをこう伝えています。
「 不忍哀(あからしび)たまひ、傷(いた)み慟(まど)ひたまふこと極(きは)めて、甚(にへさ)なり 」。
「 万歳(よろづとせ)千秋(ちあき)の後(のち)に、要(かなら)ず朕(わ)が陵(みささぎ)に合(あは)せ葬(はぶ)れ 」 と申されたと。



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