2番 紀三井寺(紀三井山 金剛宝寺 護国院)

2020(令和2)年5月に母を亡くしました。
大動脈解離で、突然極楽へ行ってしまいました。

母が苦しむ時間が少なかったぶん、残されたわたくしには分からないことだらけでした。
ずっと気持ちがテンパっていましたが、
満中陰が過ぎて、少し疲れが出てきて、しばらく体調不良と戦いました。
「日にち薬」で徐々に回復してきました。

亡くなってから半年たって、遺品の整理を少しずつはじめていて
やりかけの西国三十三霊場納経帖を見つけました。

おふくろがどんな思いではじめたものかわかりませんが、
御朱印をいただいている日にちが同じで、場所が京都に集中していることから
何かのツアーではじめて、その日一日だけで仏壇の引き出しに入ったままだったのかなと思います。
本人に尋ねることができないから、今となってはどうしようもありません。

でも、おふくろの続きを完成することがおふくろの供養になると思い、
続きのお参りをしようと決めました。

コロナが落ち着いてからはじめようとおもいましたが、
紀三井寺について調べていたら、今年(令和2年)の12月20日まで
50年に一度のご本尊ご開帳をしているということがわかりました。
50年先の自分が想像できないので、「これは今しかない」と思って
急きょ紀三井寺にお参りすることにしました。

思い立って最初の休日が12月19日。ぎりぎりセーフです。
我が家の愛車フリ蔵さんとともに京奈和道を南へと向かいました。

家を出て約2時間で紀三井寺に到着。

  楼門(重文)(室町時代)

入り口で入山料200円を納めます。
本尊のご開帳は本堂で受け付けているとのこと。

楼門の前に閻魔大王像がありました。
2019年建立だそうです。

  閻魔大王像(2019(令和元)年建立)

楼門をくぐると、まず、けっこうな石段が目に入りました。
何かの報道で、この石段を登るスピードを争う企画を見たことがあるように思いますが、
けっこう危険な傾斜度の石段です。とくに下り。

  結縁厄除坂とありました

ゆっくりと上っていきました。

  途中、清浄水の井戸がありました
 
  「しょうじょうすい」と読むのだそうです

もう少し上ると揚柳水という井戸がありました。

  このお水はいただけるようです

こんなこともあろうかと
持参してきたペットボトルに水をいただきました。

  揚柳水ゲット

ちなみに、もう一つの井戸は吉祥水というのだそうですが、
失念しておりました。
次の機会に行ってみたいと思います。

本堂への石段を登ることが厄落としになるようです。
けっこう楽しんで登りました。

  男厄除坂は42段

  還暦厄坂は60段

このお寺は名草山という山の中腹に建っているんですな。

石段を登りきって、とりあえずわたくしは右利きなものですから
右手に見える仏殿のほうへいってみました。

  仏殿(2002(平成14)年竣工)

でっかい十一面千手観音さまがいてはりました。

  お寺の案内では大千手十一面観世音菩薩様というそうです(2007(平成19)年完成)

  撮影可でした

  見晴らしも、天気がよかったらすごかったのにな

仏殿のあとは、お目当ての本堂へと向かいます。

途中、それなりにりっぱな建物がいくつもありました。

  六角堂(江戸時代)

  鐘楼(重文)(安土桃山時代)

  本堂(江戸時代)

  コロナのためか参拝客がまばらです

50年に一度のご本尊ご開帳の受付に誰もいなかったので
まずはお参りをすませてから
記念すべき御朱印デビューを果たすことにしました。

いろいろと事前に「御朱印マナー」をググっておいたのですが、
ここで問題発生。
お寺に入るときに拝観料200円を納めていたことにより、100円玉で300円がなくなってしまっていました。
「おつりや両替」という概念は、寺社仏閣では「ない」ということでしたが
500円玉はあるのですが100円玉がありません。

「おねがいいたします」と御朱印帳の紀三井寺のページをひろげて差し出しました。
わたくしは「筆さばき」を見るのも好きなのでじっくり見ておりました。

できあがったあとにお釣りはいらない主旨で
500円玉を指で隠すように差し出したところ
さくっと「200円おもどしです」と「お釣り」をいただきました。
あ、相手さんのほうがずっと慣れているんだなと感じました。

第一の目的を果たしたあとは、次のご開帳まではきっとわたくしが生きてはいないと思われるご本尊拝観です。

善光寺のご開帳のときのようにご本尊(十一面観世音菩薩)と、拝むところが1本の紐のようなものでつながっていました。
その「紐」を握ってご本尊を拝みました。
おなじく秘龕仏の千手観世音菩薩も公開されていたので一緒に拝みました。
神妙な気分になりました。

ご本尊拝観のあとはもう一つの目的、「紀三井寺の万葉歌碑」を探しました。

本堂の前のわかりやすいところにありました。

  名草山にかけた歌でした

次に、石段を降りるのですが、登るときよりもずっとこわかったです(笑)

  まっすぐ下りるのは少し危険(笑)

楼門の近く(というか正味山門の真横)に
清浄水のでるところをこしらえてくれてあったので
またもやペットボトルにゲットしました。
これで帰宅後にコーヒーをいれてもらいました。
昭和天皇が和歌山行幸されたときに、料理につかったというお水です。
たいへんありがたみがありましたです。

  ざんげと招福の水場とあります

  お札を流す作法が書いてありましたが自分はしませんでした

  清浄水ゲット

  出番をまっているフリ蔵さん(笑)

このあと近くにある和歌山市立明和中学校の校庭にあると
前調べしてあった万葉歌碑もゲットして和歌山市内でランチをとったあと
次の目的地、第3番札所の粉河寺に向かったのでした。

  ランチはグリルエイトのオムカツ

  紀三井寺ご朱印

  拝観券など




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